最近、お客様と会うと、だいたいこういう話になります。
「うちのスタッフが・・・」
採用も大切ですが、当然、教育も大切。
採用して終わりではありません。採ってからが重要です。
アシスタントであれ、スタイリストであれ、あなたのお店に合うように、教育しなければなりません。
この前、話したのは、5人規模の美容室オーナーさん。
とてもスタッフ思いの方で、スタッフの将来のことまで考えています。
一方、事業の方向性やお店のスタイルにもこだわりが強く、それがお客様にもきちんと伝わっているのでしょう、利益もキッチリ上がっています。
リピート率が高いから、今の規模だと新規集客する必要がないくらいです。
その分、スタッフに対しても教育がすごい。
スタッフミーティングを重ねまくって、少しでもお店の考え方を浸透させようと日々、奮闘しているのです。
僕との経営会議が進行してくると、自然に教育の話になっていきます。
「この前、うちのスタッフが、こんなこと、お客様に言っていたんですよ。自分が楽しくなっちゃって、周りが見えなくなっちゃう。何度言ってもダメなんですよね・・・。」
どうしても欠点ばかりが目についてしまう。
経営学の父、「マネジメント」で有名なピーター・ドラッカーは、言っています。
「強みに着目せよ」と。
しかし、これがとても難しい。
なぜなら、、、
事業を成功させるため、自分の理想を実現しようとすれば、自分だけがやってもどうしようもない。
スタッフにもやらせなければならない。
だが、当然、オーナーと比べれば、スタッフの能力は低い。
どこかで許容しなければならない。
それが、どこのラインなのか?
どこまでが許容で、どこからが妥協なのか??
この判断が本当に難しい。
解決のヒントはこんなところにあるのかもしれません。
ドラッカーは、こうも言っています。
「強みを生かすことが、組織の特有の目的である。」
「組織とは、強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化するための道具である。」
つまり、強みを活かすには、「組織」が必要。
平たく言えば、一定の「規模」が必要なのでしょう。
そりゃそうですよね、欠点を補い合えるくらいになるには、「数」がないとどうしようもない。
実際、ある8店舗の美容室オーナーは、特徴のある各店長に、それぞれの役割を与えて好回転しています。
そこまでの規模は必要でないかもしれませんが、ある程度の規模がないと、現実的に、スタッフの欠点に目をつぶることはできないのではないでしょうか?
だから、僕たちは、ごちゃごちゃ言わずに、まずは一定の「規模」を追求する。
もし実現したい理想があるなら、現実としてそういう部分があるのではないでしょうか?