今から7年ほど前、僕は何とも言いようもない不安に襲われました。
リーマンショックの影響もあり、クライアント数の増加は、鈍化していましたが、それでも紹介を頂いたりして着実に増えていました。
新しいスタッフを入れようと考えはじめていました。
プライベートのほうは、長女のアカリが生まれてから1年が経ち、子育てに戸惑いながらも充実した日々。
のはずでした。
それなのに、不安。
どことなく不安。
なんだか「浮き草」のような頼りなさ。
実は、その時は、この「不安感」の理由は見つかりませんでした。
それからしばらく経って、その「不安感」の原因にふと気付くことになるのですが、、、。
その「不安感」の原因とは、、、?
それは、「所属させる不安」です。
僕は、それまでずっとどこかに誰かに「所属」していました。
例えば、「学校」であったり、「会社」であったり。
家庭でもそうです。
僕は、父や母に「所属」していたのです。
それが、ついに「所属」させる側になりました。
しかも、僕の場合、同時に2つその時期が来たのです。
職場と家庭と。
家庭では、こどもが生まれ、父となり、「所属」させることになりました。
それにより、妻は仕事をやめ、収入源は僕一本に。
職場でも、スタッフを入れることになり、「所属」させることになりました。
その前に、伊澤は既にいましたが、伊澤はリスクを知った上で来てくれた、いわば「盟友」。
「所属させている」という実感はあまりなかったのです。
自分を頼りにしている人がいる。
一方で、自分が頼れるところはどこにもない・・・。
それが、言いようのない「不安感」の原因でした。
起業してから、とにかくがむしゃらに走ってきたので、それまで全く感じませんでしたが、はじめて感じたプレッシャーでした。
起業家には、開業時から3つの壁があると思います。
第1が、開業時。
そして、2つ目が、この「所属させる」ようになるとき。
3つ目は、重要な業務をスタッフにまかせるようになり、業務が自分の手から離れるとき。
これが僕の考える起業家の3つの壁。
結局は、自分の力で乗り越えていくしかありません。
でも、もし3つの壁があることをあらかじめ知っておけば、
心の準備ができるのではないでしょうか?