以下は、2016年に私、田崎が書いたメルマガの内容ですが、反響があったものなので紹介させて頂きます。
だいぶ前の話ですが、プロ野球で日本ハムが日本一となりました。
大谷選手の投打に渡る活躍が連日、報道されていましたね。
そんな日本ハムから陽岱鋼選手がFA宣言しました。
2005年のドラフト1位で日本ハムに入団し、言わば「生え抜き」の選手です。
もともと台湾人ですが、日本の高校に3年在籍していたことで、日本のプロ野球では、日本人扱いとなるらしく、ドラフトで入団したようです。
今季は、打率.293、14本塁打、61打点でリーグ優勝に貢献。
過去、盗塁王やゴールデングラブ賞など、タイトルもとっており、走攻守備えたスラッガーとして活躍してきました。
僕はヤクルトファンなので、日本ハム事情には詳しくないですが、名前は知っています。
そんな陽岱鋼選手が、日本一の年に、涙のFA宣言・・・。
記事によれば、球団と話し合いはしてきたようですが、その中で「自分が戦力構想に入っていない」と感じ、移籍を決意したようです。
目に涙を浮かべながらの会見。
11年間、日本ハム一筋、29歳でまだまだ活躍できそうなのに・・・。
他チームファンからすると、まだ29歳で、生え抜きで、今季も、打率.293、14本塁打、61打点の成績なら、ぜひ残って欲しいと思ってしまいますが、日本ハムの事情は違うようです。
日本ハムは、限られた予算の中で、積極的に若手を育てて、起用していく方針。
実際、大谷選手をはじめ、20歳そこそこの選手がレギュラーをとって伸び伸びと活躍しています。
そんな球団にとって、年俸1億6千万円はネックなのかもしれませんし、29歳でももはや若くはないのかもしれません。
陽岱鋼選手自身もその育成システムで育てられて、若いうちからチャンスを与えられ、成長してきただけに、わだかまりもないそうです。
「育てられる」仕組み、システム。
僕は、これからの美容室経営においてとても重要なポイントだと思っています。
既に完成されているスタイリストは、言わばFA宣言をして、面貸しにどんどん流れていきます。
普通の美容室が、ちょっとやそっとの条件を出しても、そうそう簡単に優秀なスタイリストを採用することはできません。
で、あれば、アシスタントを採って、育てるしかない。
とはいえ、それも簡単ではありません。
なぜなら、今、美容師のなり手が減って、「売り手」市場。
優秀な学生を採用するのも簡単ではないからです。
となれば、学生に来たいと思ってもらえるような魅力的な「仕組み」「システム」が必要となります。
4年前、日本ハムは、その「成長システム」で、大リーグに関心の強かった大谷選手を翻意させ、入団させました。
そして、その大谷選手の活躍もあって、今年、優勝。
それ以外にも多くの若手が伸び伸びと活躍していて、他チームファンから見ても
「なんか楽しそう、活気がありそう、雰囲気がよさそう」
なチームです。
低予算ながら、自前の「成長システム」で並みいる強豪を打ち破って、日本一になった、日本ハム。
僕たちが、これからのマイクロ企業経営を考える時に、一つ、参考になるのではないでしょうか?