【コラム】晴れの日、雨の日

少し前の話になりますが、今日は「はれのひ」の倒産について考えてみたいと思います。

そう、あの振袖販売・レンタル業のはれのひ、です。

はれのひは、成人式の今年の1月8日に営業を突然停止し、まさに晴れの日を台無しにしてとても話題になった会社です。

 

実際、うちのお客様でも焦げ付いたところがありました。

はれのひから着付けを請け負っていたわけですが、それを回収できなくなったわけです。

 

いろいろなところに影響を出したはれのひ、いったいどんな経営をしていたのか、考えてみたいと思います。

 

さて、倒産には、どんな要因が考えられるでしょうか?

 

今回、最大の要因は、過度な出店攻勢にあったのだと思います。

簡単に言えば、ろくに売上も上がっていないのに、どんどんお店を出した。

しかも、その資金は全て銀行からの借り入れ

 

当然、人を採用し、広告もどんどんかけていかなければなりませんから、店を出せば出すほど出費がかさみます

多額の借入返済もありますから、売上が思うように上がらなければ、途端に行き詰まってしまいます。

 

美容室でもこういう事はあるでしょうが、一見派手でうまくいっているお店が倒産する、その典型的なパターンではないでしょうか?

美容室の場合、それでも現金商売ですので、一般の業者に比べて倒産しにくいといえます。

まあ、カード売上などもありますから、全てが全てと言うわけではありませんが、経費の支払いより売上が先に入ってきますので、常にキャッシュが手元にあるということになります。

 

つまり、通常、「資金繰り」の必要がない。

 

美容室経営をしていると、「資金繰り」という、世の中でよく使われる言葉の意味が、いまいち理解しにくいかもしれませんが、それは、美容室経営においてほとんど資金繰りの必要がないからです。

 

では、はれのひの場合はどうか?

 

着物の販売やレンタルの場合、契約の段階で一部を入金し、残金を実際にモノやサービスの提供の時に支払うことが多いです。

つまり、美容室のような現金商売よりも先にお金が入ることになります。

現金商売でも世の中的には、充分有利なのですが、さらに有利な状況です。

例えば、半金がサービスの提供前に入ってくるわけですから、これほど有利な条件はありません。

入金時は、会計上、売上(収益)ではなく、前受金(負債)という処理をすることになります。

 

では、なぜ潰れたのか?

 

日経トップリーダーの記事によると、はれのひの決算書上、前受金の処理が見られないらしいのです!

つまり、どうやら前受金の入金時に、売上の処理をしていた可能性が高い。

 

おそらく銀行からの借入を有利に進めるために、決算書をよく見せたかったのでしょう。

仮に単純に前受金が半金の場合、売上を倍に見せることができるわけですから、決算書は大きく変わってしまいます。

もしこれが本当なら、まさに粉飾決算です。

 

そして、さらに恐ろしいことにこれが積み重なっていくと、社長自身が経営の実態を全く把握することができません

つまり、今、海のどこを走っているか、分からない状態だったというわけです。

 

経営は最終的にお金であり、数字です。

 

それをきっちり把握できなければ、会社はあらぬ方向に行ってしまいますし、最悪の場合、倒産してしまうこともあり得ます

だから、まずきっちり数字で現在地を把握できるようにする。

私たち経営者はそういう必要があるのではないでしょうか?

 

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AUTHOR執筆者

ベネフィットグループ代表 税理士

美容室のよりよい経営のお役に立てるよう、日々精進しています!

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