有給休暇のきまり【前編】

From 桜井智
池袋のオフィスより

おはようございます。
「メルマガ労務」の櫻井です。

本日のメインテーマは「有給休暇」です。
前編と後編の2部構成で進めていきます。
新任アシスタントさんと店長さんの会話を交えながら解説していきます。

アシスタント:
「私は有給休暇いつもらえるのですか?」

店長:
「入社して7カ月たっているので、先月から10日間付与されてるよ」

アシスタント:
「そうですか、では明日有給下さい」

店長:
「だめだよ、就業規則で1週間前に申し出ることになってるよ」

アシスタント:
「そうなんですね、では来週に土曜日に有給取りたいのですが」

店長:
「無理無理、土曜日は全員出社で対応しないとお店営業できないよ、他の曜日にずらしてくれないかな」

アシスタント:
「うちの店人数少ないですからねー、わかりました、違う曜日にずらします。」

社労士:
「労働基準法では、今回のように労働者の希望する日が「事業の正常な運営を妨げる場合」には、時季変更権といって、使用者は他の日に変更してもらえる権利を持っております。
   
ここで「事業の正常な運営を妨げる場合」とはどんな場合でしょうか?
必要な交代要員を確保してもなお年休の申し出が集中した場合など客観的に見てやむを得ないと認められる場合をさします。
単に忙しいからでは認められません。
   
では、有給休暇が発生する条件を確認しましょう。
①採用後6カ月以上継続勤務し、全労働日の8割以上出勤したこと
②①の6か月後は、1年間継続勤務し、その全労働日の8割以上出勤したこと」

店長:
「入社して6か月したら無条件に有給が出るわけじゃないんですね。
出勤率ってどうやって計算するんですか?」

社労士:
「出勤率の計算方法は「出勤した日」÷「全労働日」となります。
注意したいのは、それぞれの定義です。

「出勤した日」とは
①遅刻・早退した日
②業務上の傷病による休業期間
③産前産後の休業期間
④育児・介護休業期間
⑤有給を取得した期間
上記の期間が含まれます。

「全労働日」とは
6か月又は1年の総歴日数から所定休日を差引いた日
(会社都合による休業、休日労働をした日は含まれない)
上記により算出致します。

店長:
「有休をとった日は引いてはだめなのですね」

社労士:
「はい、次に取得できる日数について説明します。

勤続年数   付与日数 
 6か月     10日
 1年6か月   11日
 2年6か月   12日
 3年6か月   14日
 4年6か月   16日
 5年6か月   18日
 6年6か月   20日

上記が正社員に対する付与日数になります。

パートタイマーの付与日数は労働時間・日数に応じて2つのパターンに分かれます。
1.週の所定労働時間が
30時間以上の場合および所定労働日数が週5日以上または年間217日以上の場合
>正社員と同じ

2.週の所定労働時間が30時間未満であり、所定労働日数が週4日以下または年間216日以上の場合
>1日から15日の間
   
翌年まで繰り越すことが可能です。

アシスタント:
「7年6か月勤務すると40日も有給がもらえるんですね。」

社労士:
「はい、約1ヶ月近く有給が付与されることになります。
確かに権利とはいえ、職場の皆さんと事前に話し合って職場が円滑に進むように環境を整えていく必要があるかと思います。」

昨年4月から働き方改革に関する法律が施行され有給休暇の計画付与などが義務付けられております。
次回はこの計画付与をはじめ有給休暇の後編をお届けします。

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