From 田崎裕史
自宅の小部屋より
美容室経営者にとって、非常に厳しい時代となりました。
まあ、美容室だけでなく、あらゆる業種において経営環境は厳しいと言えます。
その最大の要因は、人口減。
今の日本の人口分布は、まだなんとか、釣鐘型。
しかし、よく言われているように、少子高齢化が進んでいくのが確実なので、今後、どんどん壺型になっていきます。
当然、そうなれば、マーケットも縮小していきますし、従業員確保もますます難しくなる。
ビジネスモデルを転換しなければなりません。
戦後の高度経済成長期は、よかった。
ある意味、頑張っていれば、会社は大きくなっていきました。
だって、人口が増え、マーケットは拡大の一途。
従業員確保も今に比べればはるかにたやすい。
世の中全体が、もっと豊かになりたいと、経済的な欲求が強いから、モチベーションも上げやすい。
正直、経営は、今より簡単だったのではないでしょうか?
ところが、今は違う。
マーケットは、縮小に向かい、先行き不安感もあって、閉塞感が漂う。
お客様も財布のひもをしぼりがちです。
それ以上に困難なのが、スタッフの確保。
人口、特に若い人が減っているので当然ですが、採用は一段と厳しさを増しています。
美容室においても、私の肌感覚では、5年ほど前から急激に厳しくなったような気がします。
5年くらい前までは、まだ人の確保ができたので、店舗展開も見込めました。
しかし、今は、美容師のなり手が少なく、スタッフ増員どころか、辞めると補充すら簡単ではありません。
辞めたら辞めた分、店が縮小してしまう・・・。
ごくごく一部のうまくいっているサロンを除いて、今、店舗展開は至難のワザです。
また、全体的にスタッフのモチベーション維持も以前に比べて難しく、歩合率を上げたりして、単純に条件だけよくしても、定着率向上にはなかなかつながりません。
非常に厳しい経営環境。
こんな時代に、いったい私たちは、どう経営をすればよいのか??
答えは一つ。
あせっても仕方ありません。
ゆっくり進む。
これしかありません。
そして、私はこう思っています。
売上に人を合わせる経営ではなく、人に売上を合わせる経営をすべき、と。
もちろん、計画を立てる意味はあるかと思いますが、それにあまり固執しすぎないことです。
特に、スタッフ数が5名規模のお店では、1人辞めてしまうだけで、状況が大きく変わってしまいます。
とはいえ、即座に補充することも困難。
そうなると、途端に計画が頓挫してしまいます。
今、これは、正直、努力だけでなんとかなるというレベルではない。
このどうしようもないことで、なんとかしようとしても、自分もスタッフもストレスが貯まるだけ。
だったら、そんな計画は、捨ててしまえばいい。
私たちは、その時いるスタッフをベースに、計画を立てるしかないのです。
だから、売上に人を合わせるのではなく、人に売上を合わせる経営をする。
あせらず、ゆっくり進む。
先が見えないこんな時代だからこそ、私たちマイクロ企業の経営者は、今いるスタッフ一人ひとりを大切にし、皆で力を合わせて、ゆっくり着実に進んでいく、そういう必要があるのではないでしょうか?
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