From 伊澤真由美
池袋のオフィスより
ほんのついこの間まで、まだ暑くてなかなか半袖のシャツがしまえないなぁ、と思っていた気がするのですが、最近朝晩はひんやりした空気になりました。
私たちの業界、税理士事務所・会計事務所ではこれからの寒くなる時期が繁忙期。冷え込んでも、風邪をひいたりしないように気をつけないといけません。
やはり仕事をするにはまず、体が資本ですから。
体の健康はもちろん大切ですが、資本というのは、もともと商売をするための元手のことです。
広く言えば資産のことですが、おおもとになるのはお金。現金。キャッシュです。
これから自分のお店、美容室をはじめます、というときに最初に必要になるのがとにかく、お金。
では、そのお金はどうやって準備するのでしょうか。
商売に必要なお金を準備することを一般的に「資金調達」といいます。
資金調達の方法は、大きくわけるとふたつあります。
ひとつめ。
自分で用意する。
ふたつめ。
外部から調達する。
自分で用意する、というのがいわゆる「自己資金」です。
開業前であれば、働いて稼いだお金をこつこつ貯金していくことになるかと思います。
一方、外部からお金を調達する方法はさらにふたつにわかれます。
ひとつめが「借りる」。
ふたつめが「もらう」。
お金を借りる場合、通常、借りる相手先は金融機関です。
借入れの申込みをして、審査に通れば、資金を貸してもらえます。
借りたお金は、商売をはじめたらもうけの中から分割で返していきます。
もらう、つまり返さなくても良いものとしては、補助金や助成金があります。
申込をする先は、国や地方公共団体。
つまり、役所が窓口です。
「補助」や「助成」とあるように、これらは事業のための資金を一部、国等が負担して手助けしますよ、という政策的な取り組みです。
補助金は、一般的に「何かを購入する資金を補助する」ものです。
たとえば、消費税の軽減税率に対応するための新しいレジを購入するとします。
諸々の条件を満たしていて、書類をそろえて、期限までに受付窓口へ応募して審査にとおれば、購入費用を一部、国等に負担してもらえます。
審査に落ちるともらえませんし、予算が決まっているので、補助金として用意した枠が埋まってしまえば受付終了です。
これに対して、助成金は「雇用に関係する費用や研究開発費用を一部負担してもらえるもの」です。
制度ごとにいろいろな条件がありますが、条件を満たしていればもらえる、というのが助成金です。
雇用関係の助成金であれば、ハローワークなどの申請窓口に申請を行い、条件を満たしていることが確認されれば、晴れて受給、となります。
審査がない分、助成金のほうがハードルが低いようにも思えますが、条件をしっかり満たしているかどうかきっちり見られますので、申請書類を整えることを含め、なかなかどうして、結構な手間がかかります。
お金がもらえて、返さなくて良い、というのはとても魅力的。
けれど、当然、払うほうからすれば慎重になるわけです。
社労士さんたちが対応しているややこしい要件を聞きかじったり、面倒くさそうな書類を見かけるたびに、そんなうまいだけの話はなかなかないなぁ、としみじみ思う、今日この頃です。
P.S.
助成金のこと、きいてはみたいけれど具体的な相談があるわけじゃないからききづらいなぁ、という方はセミナーへ参加されては
いかがでしょうか。ひょっとすると、使える制度があるかもしれません。
↓↓↓
https://benefit-group.jp/seminar/501/
P.P.S.
ちなみに、補助金や助成金は、経費の支払が終わった後、しばらくしてから受け取ることになります。
タイムラグがありますので、資金繰りにもご注意を。