MENU

0120-917-636FREE-CALL

電話受付:平日9:30〜17:30

Facebook

instagram

MENU

Topics トピックス

2022/03/15

社員ブログ

パリにて

東日本大震災が起こった2011年3月11日、
当時高校2年生だった私は修学旅行でパリに訪れていました。

現地初日の観光を終え、生まれて初めて触れる異文化の余韻に浸りながら
ホテルに戻るバスに乗り込むと、クラスの担任から突如、
日本で起きている出来事を伝えられました。
話の内容は俄かには信じがたいものでした。

クラスメイト達と部屋に戻り、実際にニュースの映像を見ることで、
先に告げれた出来事を現実のものとして少しずつ理解していくことができました。
理解していくと同時に、家族はどうなっているのか、日本は今どんな様子なのか、
これからどうなるのか、日本に戻れるのか、など、様々な不安が私たちを取り巻いていきました。

翌日以降も修学旅行の行程は変更せず、昨日と同様、各所を観光して回りました。
しかし、私たち修学旅行生に対する、街の人たちの接し方は昨日と違いました。
街の人々は何故だか、私たちが日本人だと分かるようで、
私たちを見かける度にみな、優しく声をかけてくれるのでした。

それは英語なのかフランス語なのか、言葉はよくわかりませんでしたが、
とにかく私たちに心配して励ましてくれていることだけはよくわかりました。
日の丸の国旗をもって募金を呼び掛ける人もいました。

母国から遠く離れた場所で不安を抱える中で、
彼らの存在に勇気づけられたことを10年以上経った今でも鮮明に覚えています。
海外にもこれだけ私たちを支えてくれる人がいるのだから、きっとどうにかなるだろう。
そんな前向きな気持ちにさせられるのでした。

今、世界は混沌としています。
私と同じような、あるいはもっと辛い境遇の人と出会うこともあるかもしれません。
その時は私がそうしてもらったように、私もまた、不安を抱えた人々の気持ちに
寄り添いたいと思います。