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私は、約6年間、埼京線で池袋まで通勤しているのですが、
先日、初めて目の前で人が倒れる場面に遭遇しました。
その日も、武蔵浦和駅から埼京線の通勤快速に乗って
池袋駅に向かっていました。

ドア付近に乗車していたため、
途中の赤羽駅で一度ホームに降りて、
続々と電車から降りてくる人の流れを横目に
再び乗車するのを待っていると、降りてきた乗客のうち、
20代後半くらいの女性が目の前で
何かにつまずいたかのように前のめりで
ホームに倒れ込んでしまいました。

女性は起き上がる様子はなく、
ホームに横たわったままだったのですが、
私は、突然の出来事を前に驚くばかりで、
気がつくと周囲にいた人が、倒れた女性に
声を掛けたり、身体を起こしたりしていました。

倒れた女性は、一瞬、気を失っていただけのようで
間もなくして立ち上がり、電車も遅れることなく
発車しました。

私は、引き続き乗車しながら、
戸惑ったまま茫然としていた自分が
恥ずかしくなると同時に、
見ず知らずの人に手を差し伸べて、
咄嗟に行動している人たちを見て
感動を覚えました。

もしかしたら、唐突な出来事に対して、
咄嗟に行動することができない人も多く、
それ自体は悪ではないのかもしませんが、
やはり突然の場面でこそ、その人の本質や
人間性があらわれると感じました。

なかなか心掛けや、訓練によって
できるようになることではないかもしれませんが、
目の前に困った人がいたら、臆することなく、
すぐに自然と体が動くような人間になれるよう
日々過ごそうと思います。

百目鬼