マイナンバーカードの健康保険証利用について、既にご存じの方も多くいらっしゃるかと思います。
最近、病院や薬局へ足を運ぶと、だいたいの場所で受付にマイナンバー読取用の機械がおいてあります。
2024年12月に従来の保険証を廃止し、マイナ保険証に移行していくことが決まり、もちろん美容師さんもこちらの対象となります。
具体的に何が、いつから、どのように変わるのかを確認しましょう。
目次 |
1. マイナ保険証とは
そもそもマイナ保険証とは何でしょうか。
さかのぼること平成28年1月にマイナンバー制度が開始となりました。
そこからマイナンバーカードの発行も始まり、現在(令和6年7月)は人口の8割強が保有(申請・交付も含む)しています。
マイナンバーは行政手続きなどの際に使用されており、令和3年10月からは病院や薬局で利用する保険証の代わりとしても利用できるようになりました。
それまでは保険証を病院窓口で提示することが当たり前でしたが、これに代わってマイナ保険証を利用することで、医療機関での診察等を受けられるようになったのです。
2. マイナ保険証でできること
マイナ保険証は、従来の保険証ではできなかったことが利用できるようになります。
具体的には、
- お薬履歴や過去の特定診察の情報を提供し、医療機関で診断・適切な処方を受けることができます。
- 高額療養費制度をその場で手続きできるため、一時的な自己負担が発生せず、その後の面倒な手続きも省略できます。
- マイナポータルにて保険医療の記録を参照でき、e-Taxに情報連携できるため確定申告が簡単におこなえます。
上記のように、より質の高い診療や、手続きの簡略化などのメリットがあります。
3. マイナ保険証で必要な手続き
メリットのあるマイナ保険証ですが、こういった利用を開始するために事前にいくつかやることがあります。
- マイナンバーカードを健康保険証として利用するには、健康保険証利用の申込みが必要です。(生涯1回のみ)
- 健康保険証利用の申込みを事前に行うには、マイナンバーカードとカードリーダー機能を備えたデバイス(スマートフォン、PC+ICカードリーダー)を用いる必要があります。
4. マイナ保険証を利用するにあたっての心配
従来の保険証からマイナ保険証への切り替えにあたり、その利用方法や安全性などを心配されるケースもあります。
現状は従来どおり健康保険証でも受診できますが、健康保険証は、令和6年秋の廃止を目指しており、今後はマイナ保険証一本化へ移行していく流れです。
マイナンバーカードを落としたり、なくしてしまった場合は、まずはマイナンバー総合フリーダイヤルへお電話ください(24時間365日受付)。
またカードそのものについては下記参照ください。
- マイナンバーで個人情報を調べることはできない(利用範囲などを制限・一元管理でない)
- カードやICチップには税や年金などのプライバシー性の高い情報は入っていない
- カード利用には暗証番号の認証が必要で、番号を間違えた際にはロックがかかったり、不正に読みだそうとした場合はICチップが壊れるようになっている
まとめ
今後移行していくマイナ保険証について正しい知識を持ち、完全移行となる前にスタッフへの周知を行うことで、トラブルの防止や手続きの簡素化、時間短縮などのメリットを生み出すことができるかもしれません。
ほかにマイナ保険証に関する情報が更新されていくので、流れを随時チェックしておきましょう。
出典・参考サイト
総務省|マイナンバー制度とマイナンバーカード|マイナンバーカード交付状況について
【スマホ篇】マイナンバーカードの健康保険証利用の申込方法の手順(2021年2月26日公開)