美容室での遅刻・早退控除について

給与計算における遅刻早退控除の計算方法

美容室で働いている方で所用のため勤務時間より早く帰ってしまった、病院に寄ってから出勤するため遅刻になった、など遅刻早退が発生した場合の給与計算はどのようにしたらいいでしょうか。

そのような場合は給与のノーワーク・ノーペイの原則に基づき勤務しなかった時間を給与より控除していきます。
控除する額の計算方法については法令で決められていないため、美容室ごとに設定していく必要があります。
一例として遅刻・早退控除の計算方法は次のようになります。

遅刻・早退控除の計算例

遅刻・早退控除の計算例

  • 端数処理については1円未満の端数を切り捨てるなど決めておくといいでしょう
  • 遅刻早退時間は1分単位で計算するようにしましょう(15分単位・30分単位にしない)
  • 遅刻早退時間以上を控除することは認められていません。
    ただし労働しなかった分を超えての給与カットを減給の制裁として行うことはできます。
    その場合は就業規則にあらかじめ規定し周知することが必要です。
    減給の制裁は法令の範囲内で行うようご注意ください。
    以下2点が法令の範囲となっています。
    1. 1回の額が平均賃金の1日分の半額を超えない
    2. 総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えない

まずは美容室にてどの給与を控除の対象にするか決めておくことが大切です。
決めたら就業規則等に明記し従業員に周知しておくようにしましょう。
規定通りに計算をしていけば従業員とのトラブルが起きることもありません。
給与計算の方法を一度点検してみてはいかがでしょうか。


給与計算における遅刻早退控除の計算方法