トラブルになる前にチェック!~美容室のフリーランス新法~

11月1日より、「フリーランス新法」が施行されたのはご存じですか?

美容室でよく行われている業務委託にも、この法律が適用される場合があります。

今回は、この新しい法律の内容を解説していきます。

 

目次

  1. 目的
  2. 7つの義務項目
  3. すべての項目をクリアする必要があるの?
  4. まとめ
  5. 出典・参考サイト
  6. 関連記事

1.目的

フリーランスという不安定な働き方に対し、安心して働いていただくため、

下記2点を主な目的としています。

①企業とフリーランス間の取引の適正化

②フリーランスの就業環境の整備

2.7つの義務項目

義務項目の内容は下記の7つです。

①書面等による取引条件の明示

書面等により、直ちに、次の取引条件を明示すること

②報酬支払期日の設定・期日内の支払い

報酬支払期日を設定し、期日内に報酬を支払うこと

③禁止行為

  • 受領拒否
  • 報酬の減額
  • 返品
  • 買いたたき
  • 購入・利用強制
  • 不当な経済上の利益の提供要請
  • 不当な給付内容の変更・やり直し

④募集情報の的確表示

  • 虚偽の表示や誤解を与える表示をしてはならないこと
  • 内容を正確かつ最新のものに保たなければならないこと

⑤育児介護等と業務の料率に対する配慮

育児や介護などと業務を両立できるよう、

フリーランスの申出に応じて必要な配慮をしなければならないこと

⑥ハラスメント対策に係る体制整備

  • ハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化、方針の周知・啓発
  • 相談や苦情に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備
  • ハラスメントへの事後の迅速かつ適切な対応  など

⑦中途解除等の事前予告・理由開示

  • 原則として30日前までに予告しなければならないこと
  • フリーランスから、予告の日から解除日までに理由の開示の請求があった場合には、

理由の開示を行わなければならないこと

3.すべての項目をクリアする必要があるの?

上記の7つの項目ですが、発注側の企業の条件によって義務付けられる項目が変わってきます。

その基準は、

発注企業に従業員がいるのか

契約期間の長さ  

になります。

詳しくは、「5.出典・参考サイト」をご確認ください。

4.まとめ

美容室では、フリーランスとして個別の業務委託契約を結んでいるケースがあるかと思います。

今回制定された法律は罰則規定もありますので、内容を確認いただき、早期にご対応いただければと思います。

5.出典・参考サイト

公正取引委員会フリーランス法特設サイト

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