従業員が月末に退職したときと月の途中で退職したとき、いつまでの分の社会保険料をどのタイミングで控除するのかを解説していきます。
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退職した従業員の社会保険料控除
社会保険料は月を単位として徴収されます。
つきましては日割り計算は行いません。
社会保険料は前月分の社会保険料を当月分支給給与から控除する仕組みになっており、保険料の納付が必要な期間は「被保険者加入月」から「退職日翌日が属する月の前月」までの分が徴収される仕組みになっています。
つまり、資格喪失日については、「退職日」が資格喪失日ではなく、「退職日の翌日」になることが注意点です。
月末に退職した場合、翌日の1日に被保険者の資格喪失になります。
資格喪失月の保険料は発生しないため、資格喪失日が含まれる月分の社会保険料を控除する必要はありません。
しかし、退職日が存在する月分までは社会保険料が発生するため給与控除が必要です。
事例1.月末締め翌月15日払いの場合
例えば、月末退職で、給与の締切日、支払日が「月末締め翌月15日払い」の場合、資格喪失月に支払う給与がある場合は、前月分社会保険料を支払う給与から控除して問題ありません。
事例2.月末締め当月25日払いの場合
しかし、「月末締め当月25日払い」というように、資格喪失月に支払う給与が発生しないケースでは、退職月と前月の2ヵ月分の社会保険料を退職月に支払う給与からまとめて控除します。
まとめ
同じ月末退職でも、給与の締切日と支払日によって2ヵ月分まとめて社会保険料を控除するケースがあるのでお気を付け下さい。