雇用保険とは?美容室オーナーさんが知っておくべき基礎知識

美容室を運営する上で、従業員の雇用環境を整えることは、サロンの発展に欠かせない要素ですよね。

その中でも「雇用保険」は、スタッフが安心して働ける環境を提供するための重要な制度です。

「スタッフを加入させなければならない条件は?」「手続きの方法は?」など、具体的な疑問をお持ちの方も多いかと思います。

そこで今回は、美容室経営者が知っておくべき雇用保険のポイントを、簡潔に解説します!

目次

  1. 雇用保険の目的
  2. 加入要件が必要な条件は?
  3. 雇用保険の加入手続き
  4. 計算方法
  5. まとめ
  6. 関連記事

1.雇用保険の目的

雇用保険は、従業員が失業した際に一定の生活を維持するための給付金を提供する制度です。

従業員がやむを得ず働けなくなった場合に給付を受けられる「育児休業給付」「介護休業給付」などもあり、働きやすい環境づくりの一環としても役立ちます。

美容室にとっては、スタッフが安心して働ける体制を整えることで、職場への信頼やモチベーションの向上につながるというメリットがあります。

2.加入要件が必要な条件は?

スタッフが雇用保険に加入するためには、次の条件を満たしている必要があります。

  • 雇用期間:31日以上の雇用見込みがある
  • 労働時間:1週間の労働時間が20時間以上

正社員だけでなく、パートやアルバイトの方でも、これらの条件を満たしていれば加入が必要です。

短時間勤務のスタッフが多い美容室では、条件の確認が特に重要です。

3.雇用保険の加入手続き

初めて従業員を雇い入れる場合は、保険関係成立に関する手続を済ませた後、事業所を管轄するハローワークに「事業所設置届」「雇用保険被保険者資格取得届」を提出します。

その後、さらに従業員を雇い入れる場合は、その都度、事業所を管轄するハローワークに「雇用保険被保険者資格取得届」を提出します。

手続き期限は雇い入れた次の月の10日までとなります。

期限内に手続きを行うようにしましょう。

4.計算方法

雇用保険料は、以下の計算式で求められます。

  • 従業員の保険料:賃金総額 × 保険料率(2024年現在は0.6%)
  • 事業主負担分:賃金総額 × 保険料率(2024年現在は0.95%)

美容室では歩合給等で毎月の給与変動がある場合が多いと思います。

賃金総額を正確に把握することが重要です。

5.まとめ

雇用保険は、スタッフが安心して働ける職場環境を整えるための基本です。

加入要件や手続き、計算方法をしっかり理解することで、美容室の運営をよりスムーズに進めていきましょう。

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